国貞山神社社叢は、県の緑地環境保全地域に指定されており、ブナ科のユジイ、アラカシ、シラカシや珍しい鮮苔類など、150種におよぶ植物群がうっそうと生い茂っています。
国貞山神社は、町内の丸山山頂から永正13年(1516)頃に現在の国貞山に移されたといわれています。八幡社には相殿(そうでん)の神として祇園、厳島の神をまつってあります。そのほか、山明(さんめい)神社、地御前社、稲荷社、さらに琴比良社などの末社(まっしゃ)(※1)を総称して国貞山神社とよびました。以来、鎮守の森として地域住民に親しまれてきました。
※1末社…神社に付属する小さい神社で、本社の祭神と縁故のある神をまつってあります。
「坂のこんぴらさん」として縁日には多くの参拝者で賑わった琴比良神社は、元禄13年(1700)、神職青山和泉守が讃岐の金毘羅神社から勧請したといわれています。本殿は明治10年に焼失したため、同12年3月に再建されています。一間四方の建物で、ケヤキとヒノキの桝型の角材を巧みに組んだ独特の建築手法が目を引きます。